恐怖の渦の中



「....説明してもらえますか?」


「あの二名の警官が死んだと思われる時間に、僕は見たんだ。書類仕事やってたら、部屋のドアの前で女の人が立ってこちらをジッと見ていた。ぶっちゃけ現場で見た時からビビってたからね、その時は相当ビビって腰抜かしちゃったよ。

もう一回見たけど姿は消えてて、そろそろ幻でも見てしまったんじゃないかと思ったよ。
だけど、その一ヶ月後、僕は気が付いたんだ。女の人が遠い場所だが、こちらを見続けているのをね。」


俺はあるワードが引っかかり、青山を見る。青山も目を見開き、口をポカーンと開けていた。闇住人は"一ヶ月後"といった。俺達が知ってる期限は一週間だったのに....

闇住人は俺達の様子に気付かないまま話し続けた。


「最初気付いた時は本当に怖かったけど、慣れちゃったよ。目測だけど、距離は変わらないままだし、滅多に目に入る事は無かった。だけど、見るようになってから一年が経つとおかしい事に気付いたんだ。近付いているってことにね。

普通に道を歩いていると目に映ってしまうほどに近くにいたんだ。そしてその一年後、更に近づいたんだ。」


ここで俺は気がついた。闇住人と俺達が知ってる女の人の法則の違いは、近付いてくる時間だということに。