恐怖の渦の中


青山がすかさず質問してくれた。多分、俺の様子を察してくれたのだろう。俺はコーヒーから目線を逸らさず、耳だけで話を聞いた。

闇住人は困ったような声をあげるが、それは短く終わった。


「ん〜。まぁ、ここまで君達が腹を割ってくれたし、僕が言わないっていうわけにはいかないか...
分かったよ、教える。

君達は二週間前....だったっけ?夜にやってた都市伝説の番組知ってる?MCがよっちゃんと竹蔵さんがやってる....」


「あっ、それ知ってますよ。」


「あれの話は察してると思うけど僕が提供したんだよ。」


「え!?そうなの!?知らなかったぁ〜」


吉永は何故かここで食いついた。その子供っぽい反応に青山が「本当に女子か?」っとボソッと言ったのが聞こえた。


「うん。だけど、あれは僕の作り話じゃなくて実際にあったことなんだ。僕はそれをきっかけに抑制、そして今君達みたいに苦しんでる人の力になればって思って提供したんだよ。

....僕は警官でね。地域巡回していた警察官が襲われて、その時に殺害した女の人の捜査で屋敷へ行ったんだ。」


「あの...女の人の屋敷にですか?」


俺はコーヒーからようやく目線をあげ、闇住人を見た。
闇住人は俺から目を逸らさず、ジッと見た後に小さく頷いた。