そこで一人の男子生徒が月璃に近づいていった。
「お、おい!大丈夫か!?おい!!」
その生徒は彼女の頭が反対になっているのに気付かずに、まだ生きているという可能性を信じていた。
月璃の肩を持って起きあげさせようとした。だが、男の力でも月璃の身体は起き上がることはなく、数人の力で引っ張った。
ミチミチ....ビチビチッ!ブチッ!
へばりついたスライムをとる音をもっと濁した感じの音が響いたと思ったら、彼女の身体は起き上がった。だが、頭は地面から離れようとはせず、首がちぎれてしまった身体を彼らは持っていた。
「う、うわぁ!!な、なんで...く、首がぁぁ!!!」
首が千切れたことにより、更なる混乱が発言した。
頭が離れないのは恐らく、月璃は顔面から地面に激突したのだろう。その時には重力の影響で物凄い力がかかり、月璃の顔面はコンクリートにへばりつき取れないのだろう。
さっきまで視界端にいた女子生徒は、後ろの方へフッと消えて、あまりの気持ち悪さにその場で吐いてしまった。
無理もない。首との断面図をまともに見てしまったのだから。映画とはまるで違うリアルの凄さは想像を絶していた。
教室内を見てみると気持ち悪さで倒れ込む生徒や、泣きじゃくる生徒も何人か見えた。