月璃少し前に飛んだかと思うと、すぐに下へ急降下。
叫びが小さくなっていき、その直後にはえげつない音が校舎に響き渡った。


バンッ!!...


ビルから水風船が落ちたような、思いっきり地面に叩き落ちた音。だが、それよりももっと低く、鈍い音が聞こえた。

時が静止し、心臓が握り潰されそうな圧迫感を感じながらも、すぐに窓の下の世界を見た。

窓から見る下の世界は地獄だった。
月璃は仰向けで倒れていた。だが仰向けで倒れていたのは"身体"だけだった。
首は直角に曲がっていて、頭は仰向けではなく地面と密着。うつ伏せ状態になっていた。

その頭からは血がジワーっと浸透して、ねずみ色をした地面を赤く染めていく。

俺たちのクラスだけでなく、他のクラスも音に反応して全員が窓からその光景を目にしていた。
下にいた生徒達は次第に悲鳴と泣き叫びの声でいっぱいになっていった。


「きゃァァァァ!!ひ、人が落ちてきたァ!!」


「え!?何が起こったの!?」


「嫌だよぉ!ほんとになんなのこの学校!!」


「お、おい!誰か救急車呼べよ!!早く!」


そんな声で下は大騒ぎ。上から見ている俺たちは唖然として見ていた。