加奈の額にも汗が出ていた。ここは病院内で気温調整は出来ている。加奈は俺同様の緊張感を持っていたことがすぐに分かった。
「とにかく、今することは状況を整理して青山と共有する。そして明後日の学校の日に絶対に対象者を見つけるんだ。」
「で、でも....」
加奈は気まづそうに言葉を詰まらせた。その意味には俺には分かっていた。
苦しんでいる対象者がいるのに休んでもいいのか?今すぐ行動した方がいいのではないか?っと...
俺自身それは感じていた。だが、昨日今日と色々なことがあって、精神的にもうボロボロの状態なのは自覚していた。
俺は加奈の両肩を掴み、彼女の目線に合わせて話した。
「加奈、流石に俺達も休もう。もしもの時に最大で活動出来るように、心と身体に余裕を持つべきだ。
お前も今日いきなりこんな事に巻き込まれて....大丈夫なのか?」
加奈はボーッとしてこちらを見つめてきていて、答える様子もない。まるで財宝が目の前にある時の反応のようだった。
「お、おい?お前、大丈夫か?」
俺が揺さぶってやると、時が動き出したみたいにハッとして顔を赤くした。
「え?あっ、はいッ!だ、大丈夫です!いや、大丈夫ばないです!え?あれ?あああ!すす、すいません!」



