「そ、それは....」
「言って!娘と同じ死に方をしたの!?どうなの!?それだけでいいから教えて!!」
必死に命乞いをするように力はないが、その勢いに俺は呆気なく敗北した。自分が助けの手を差し出せなかった遺族が目の前だ、しょうがなくも覚えた。
俺は静かにうなづいて見せた。
「そう...なら、また誰かが苦しんでいるのね....」
「...確認は出来てないですけど、恐らく....」
急に肩が重くなった。何かと思い視線をやると、理沙の母親の両手が目に映った直後、涙を流しながら優しげな表情をしているのを理解する。
「私の...いえ、娘のために!亡くなった笹井さんのために!絶対に...絶対に解決させて。これ以上、私と同じ気持ちを味わう人を増やさないであげて...お願いだから...」
「...そのつもりです。絶対に...絶対にやり遂げて見せます。」
俺は力強く伝えると理沙の母親は何度も頭を下げて、「お願い。お願い」っと掠れた声で言ってきた。俺は溢れ出てくる感情をグッと抑え、背を向けて理沙の部屋へ足を進めた。
後ろから二人の足音が耳に入るが、俺は目の前に映る理沙の部屋だけに集中していた。いざそのドアの前に立つと緊張し、嫌な予感が脳を刺激する。そんな考えを振り払い、俺は重々しくそのドアを開けた。



