今度は消えることなくて、ちゃんと動かなくなった。
全員刺し終えたら、それは大好きだった人形って気付いて....そこで初めて幻覚を見せられてるんだって分かったの。」
「だけど....幻覚って分かっていても....ってことか?」
千恵は震える両手を胸に押し当て、苦しそうに話してくれた。
「女の人はそれ以降も姿を現して、刺したり蹴ったりしたらそれは壁だったり机。段々幻覚は女の人だけじゃなくて、周りの壁とか床とか変にぐにゃぐにゃになったりとか....とにかくメチャクチャだったの。私に「怖い」って言わせたいように....
もう私限界が来ちゃって....つい「怖いからやめて」って言ったの。そしたら風景が元に戻るのと同時に女の人が現れて、初めて笑ってみせたの。」
「そしてどうなったんだ?笑った女の人は?」
「そしたら、急に姿をくらまして出てこなくなったの....だけど、しばらくするとまた出て来て....そして私が「怖い」っていうと元通り。その繰り返しで....
でも段々「怖い」って言っても辞めてくれないことが多くなってきたの。人には頼りたくなかったんだけど、西条君に必死な思いで電話したの。早く来て欲しくって....私、あんな酷いことを....」
全員刺し終えたら、それは大好きだった人形って気付いて....そこで初めて幻覚を見せられてるんだって分かったの。」
「だけど....幻覚って分かっていても....ってことか?」
千恵は震える両手を胸に押し当て、苦しそうに話してくれた。
「女の人はそれ以降も姿を現して、刺したり蹴ったりしたらそれは壁だったり机。段々幻覚は女の人だけじゃなくて、周りの壁とか床とか変にぐにゃぐにゃになったりとか....とにかくメチャクチャだったの。私に「怖い」って言わせたいように....
もう私限界が来ちゃって....つい「怖いからやめて」って言ったの。そしたら風景が元に戻るのと同時に女の人が現れて、初めて笑ってみせたの。」
「そしてどうなったんだ?笑った女の人は?」
「そしたら、急に姿をくらまして出てこなくなったの....だけど、しばらくするとまた出て来て....そして私が「怖い」っていうと元通り。その繰り返しで....
でも段々「怖い」って言っても辞めてくれないことが多くなってきたの。人には頼りたくなかったんだけど、西条君に必死な思いで電話したの。早く来て欲しくって....私、あんな酷いことを....」



