「ははは....そうだよね、酷くなって当然。もう私限界なんだ。この二日間に何があったって?地獄だよ、地獄に落とされた気分だった。アレは....あの女の人がずっと私の側から離れでないで、ずぅっとこっちを見てくるの....何もしてこないけど、本っ当に気味が悪くて...」


「....あの女の人は今もいるのか?」


「えぇ。いるわよ。アソコに....」


千恵は顔を伏せながら震える手である場所へ指差した。

そこは死んだ里沙の机だった。


「あの女の人....矢野さんの机の上に立って、こっちをずっと見てる。」


「は?ま、前は家の外にあるポストとか、遠かっただろ?何でこんなに近いところにいるんだ?」


里沙の机は何にも異変はなく、白い花が風にあおられて綺麗に見えるくらいだった。
千恵かま段々息が荒くなっているのが顔を伏せていても分かった。


「しらないよそんなの。昨日は近くにいても教室のドア辺りまでが限界だったのに...朝起きたら部屋のタンスの横にたってたのよ?
ねぇ、西条君。私は確信したよ。何で矢野さんがあんなに発狂していたのか、そんなのあの女の人のせいに決まってる!あの女の人が何かしたんだ!
ねぇ!?私も何かされるの!?私嫌だよ!西条君!!」