稚己side
目が覚めると皆は泣いて喜んでくれた。
でもそこにお義母さんの姿はなかった。
9月に入り、皆学校で大変な中私は暇。
病院のご飯もおいしくないし…。
楽しいことが無い。
検査、リハビリの毎日。
唯一の楽しみと言えば、遥斗が学校終わりに来てくれること。
でもそんな遥斗も今日は委員会があって、会いに来れないらしい。
「稚己!」
リハビリも終わって部屋に戻ろうと、松葉杖を付いて居ると聞き覚えのある声に振り返る。
黒髪眼鏡の優男…遥斗曰く腹黒の…
「啓悟くん!」
私達はなんと知り合いから友達まで昇格!
啓悟くんは私のことを呼び捨てに、私は啓悟くんのことをくん付けに。
啓悟くんは"くん"なんか要らないって言ってくれてるけど、遥斗が絶対ダメと言って聞かなかった。
そして起きたすぐ、啓悟くんから聞いた話…お義母さんは警察に捕まったらしい。