和輝side

「お兄ちゃん、私ちょっと出掛けるから。」

妹の陽愛が声をかけてきた。時計を見ると、午後6時を過ぎようとしていた。

「は?もう、6時だぞ?だいたい、どこ行くんだよ。」

「クラスメイトの家。」

「ひ、陽愛、まさか彼氏の...「違うわ!クラスメイトの女の子!!」

「なんなら俺もついていこうか?」

「何でお兄ちゃんが?」

「ほら、行くぞ!」

「は?ちょ、まって、意味わかんない。」

強引に話を進め、陽愛のクラスメイトの女の子の家に向かう。

「ここか?」

「うん。」

表札には《美山》と書いてあった。