瑠璃の雫










久しぶりに来た。




桜庭学園等と書かれた大きな門の前
その横には警備員が2人立っている

広大な敷地に幼稚園から大学まで全ての科がある
小さい子から同じ世代の子まで沢山の子が歩いていた

「高等科は向こう」

翠の男が指差した方
「わかる?」















「うん。」


「よかった。
じゃあ俺はあっちだから」

彼は握っていた手を離して来た方向を指した
翡翠と私たちは違う学校だった





「ばいばい…」
「迎えくるから。
携帯見て」



カバンを指差すから中を見たらからだったはずのカバンにピンクのリンゴマークが入っていた
軽く笑顔を作って彼に手を振った














ずっと立ち止まってると足が動かなくなりそうだから無理やり前に進めた
わたし、何組、、?
ブレザーの胸ポケットに入った紙を触った
瑠佳の字だ
わたしのクラス、、
番号が書かれていた



A組37番
笑心と一緒のクラス



笑心
その文字を見て少しだけ胸が苦しくなった


その紙には丁寧に地図まで書かれていた
下駄箱から靴を取り廊下を歩いた



がらり


勢いよく開けた扉
集まる視線
皆が驚いた顔でこちらを見た


席…


ー2つ空いた席があった