ー白い箱の中には変わらず白い男が静かに寝ていた。 「出棺は午前11時です。」 女の人がそう言った。 車に乗り込んで高い煙突が立つ建物につく 白い箱は四角い小さな入り口から石でできたその中へ入っていった 私と翠はそれを見ていた 煙突から煙が立ち上る 昼食にでたお弁当の味はよく分からなかった コツン 熱い白の塊が陶器の中に落ちる 壺に入れられた白い兄は大分小さかった その壺は綺麗な箱に入れられ私の腕の中に収まる 涙はもう枯れていた そのあとは、 家に帰った。 誰もいない暗く冷たい家へ。