きっと誰もが探している。

「何ってなんだよ。くつろいでんの。どっか行けよ」

ぶっきらぼうに葵が言う。


「何様のつもり。あんたに指図される筋合いないっての」


言いながら葵に歩み寄っていく。

それに気付き、葵が明らかに慌てた様子になる。


「あ、ばか、来んなって!!」


「馬鹿って何よ」


あと一歩という近さまで来ると葵が慌てて逃げようとし、私はがっと葵の腕をつかんだ。


「痛っっっ」

痛い?

葵を見ると、

葵は顔まで全身


傷だらけだった。