「さ、どーぞー」
「お、おじゃましまぁす…」
玄関のドアを開けると、高崎さんはおずおずと家に入った。
「あんま片付いてないんだけど」
私がそう言いながらずかずかと家に入っていくと高崎さんはいえいえそんな、と言いながら玄関に綺麗に靴を置く。
一連の所作が美しくて、礼儀正しい大和撫子のようで少し見惚れてしまう。
部屋まで連れていくと、カーペットの上にお行儀よく正座し、興味深そうに私の部屋を眺める。
「素敵な部屋だね。おしゃれ~!良い匂いするし…」
「そうかな?ありがと。匂いはちょっとこだわりあってね~。キツくなくて落ち着くでしょ。あ、姿勢崩してていーよ!クッションあるから好きに使って?」
「え?あっ、うん!ありがとう!」
「じゃあ私お茶持ってくるからちょっと待ってて」
「ありがとうっ」
高崎さんて礼儀正しくて行儀が良くて素敵な女の子だと思った。
