「次期女神候補が俺を呼び出すなんてやばいんじゃないか…?」

天界人が死神を呼び出す事はよくない事かも知れない。

それは分かってる。

でも

「あの男の子は何者なの……!死神のあなたなら知ってるでしょ」


彼は全て知ってるはずなのだ。

何故ならあの男の子を担当してるのだから。

黒い瞳を悲しげに細める彼。

「昔、少年は交通事故で死ぬ筈だった」

「…それで、どうして彼は生き延びてるの?」

なら、どうして…どうして彼は今も生きてるの?

「事故は起きた、確かに起きたんだ。しかし…」

「しかし?」

言いにくそうにする彼に少しイライラする私。