見つめすぎたのか、彼女が俺の存在に気づく。

クリクリした黒い大きな瞳をパチクリさせながら。

「…貴方、私が見えるの?」

その声は悪魔なのにまるで天使の様な透き通る声である。

コクンと俺が頷けば先ほどまで涙を流してたとは思えない眩しい程の笑顔を向けてくれた。

「そっかあ、恥ずかしい所見せちゃってごめんねっ!」