社長が退室した後

先輩が悠樹の前へ


「なんだよ」

「課長には、関係のないことです」

「関係ないわけねぇーだろーが!!!」


恐ろしく静かになったオフィス



俺は悠樹のそばに移動した


「怒鳴らなくてもいいでしょう!
落ち着いて下さいよ!」

「なんの取引だよ!言え!!!」

「先輩!!!」



こんな先輩は、見たことがない

掲示板の時でさえここまでじゃなかった

大事な妹だと言っていた、悠樹に
こんなふうに怒鳴るなんて


「お見合い…」

「は?」

「お見合いしろって」

「ざけんなよ!
勝手に引き受けてんじゃねぇよ!!!
お前は、仮にも俺の許嫁だろーが!
晄ならと手放す決心したのに
晄以外なら、許さねぇ!!」