そのまま一睡もせず私は考え続けた



綾さんの話を思い出しては涙したり、壮介のことを思い出しては涙したり……




おかげさまでバッチリ一重になってしまい、どこにも行く気がしない



正月休みもあと5日もあるのに、こんなんじゃ休みの意味ないよ



仕事してる方がいいかもしれない…





朝の寒さに耐えながら、じっと携帯を眺める



そして太陽がてっぺんに上がったころ、私は壮介にメールをうった



___________
忙しい時にごめんなさい

綾さんのことで
大事な話があるの。
会える時また連絡ください。

真剣な話だから。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄




こんな内容のメールうったの初めて


きっと壮介は驚くと思う



仕事中だったら迷惑な話だよね



"綾さん"なんて名前まで入れちゃったんだもん



きっと急いで連絡してくるだろうな…



でもそれが狙い


今すぐにでも話がしたいんだ


なにも考えたくないから



涙なんてもう流したくない


こんなさみしい時間なんてもう過ごしたくないよ




仕事を一番に頑張って、なんて言っておいて卑怯だよね…私




今の私




何が一番なのか分からなくなってる




もう自分さえ



どうなったらいいのか分からなくなってきてるんだ