モヤモヤと考え込むルタをよそに、ロルフははっ!と街角から身を乗り出して声をあげた。
「!ルタ、走れ!あいつら、あっちの店入ったぞ!」
「っ、ちょっと!なに、勢いで店の中まで入ろうとしてんの。近づいたら一発でバレるだろ!」
「いいじゃん。外はさみーし、俺たちも入ろうぜ!なんか面白そうなもんおごれよ。」
「何で俺とお前が、ノア達と同じデートコースを辿ってんだよ。年下ヅラしないでよね。買うわけないでしょ、ばかなの…?!」
言い合いを続けていると、紙袋を下げたランバートがノアを連れて店を出てきた。
「「っ!」」と飛び退いたルタとロルフは、とっさに物陰へと身を隠す。
…と、その時だった。
───ぽつり。
ルタのかけていたダテメガネに、雫が落ちる。
ぱっ、と空を見上げると、空は曇天。
冷たい雨が、ぽつりぽつりと降り出した。
「げ、最悪。雨かよ。」
「そういや、今日は昼から雨予報だったね。」
ロルフとルタが口々に呟く。
ふいにランバート達の方を見ると、心なしか残念そうに空を見上げていた。
せっかくのクリスマスなのに、サンタが空を飛べないほどの天気である。
ロルフが、そんな彼らを見つめながら尋ねる。
「なー、ルタ。お前、晴れとかに出来ねーの?」
「無理に決まってるでしょ。俺は神様じゃないよ。」
マフラーを口元まで上げるルタに、ロルフは少しの間考え込むような仕草をした。
そして数秒後、はっ!と何かに気が付いたように顔を上げる。
「そーだ!晴れじゃなくても、アイツらの沈んだテンションを上げる方法があるぞ!」
「え?」
ガッ!とルタの肩を掴むロルフ。
そして、満面の笑みでロルフは続けた。
「お前、魔法でこの地域一帯の気温を下げろ!」
「!」



