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「ちょっと、押さないでよ。ランバートたちに気づかれたらどうするの。」
「だーいじょぶだって。俺たち変装してるし。」
クリスマス当日。
賑わいを見せる大通りの街角から、1組のカップルを見つめる2人の影。
ルタとロルフは、こっそり顔を出しながらランバートたちの尾行をしていた。
「ったく、イヴァンも心配性だよね。“ランバートはトラブルメーカーだ。無事にデートを進められるか分からない。”とか言って、非番の俺たちにフォローを頼むだなんて。」
「いいじゃねーか!なんか面白そうだし!」
明らかにテンションの低いルタに対して、ロルフはニヤニヤとこの状況を楽しんでいるようだ。
楽しそうに街を歩くランバートとノアを見つめながらロルフが口を開く。
「腕を組むくらいすりゃーいいのにな。手ぇ繋ぐよりあったかいだろ。物足りねー。」
「ちょっと静かにしてて。あっちはもっと純粋な交際をしてるんだから。…はぁ。なんか罪悪感。」
密かに後をつける彼らに、ランバートたちは気がついていないようだ。
今ごろイヴァンは、国のお偉いさんやエーテルを慕う地方のレガリアたちに囲まれて厳かな会合を進めていることだろう。
彼の代わりにデートの成功を見届けなければならない。



