するとその時、料理が運ばれてきた。
聞いたこともない長いカタカナの料理名を噛むことなく告げたボーイさんがにこやかに去っていく。
匂いと見た目だけで食欲がそそられた。
私は、ランバートと一緒に、ぱくり、と頬張る。
「「おいしー…!」」
つい、声が揃い、2人で感動して顔を見合わせた。
目を丸くする私たちは、くすくすと笑いあってフォークを進める。
と、その時。
隣のテーブルに、若めの女性2人組がやってきた。
1人の女性がきょろきょろと店内を見渡し、呟く。
「うーん、来てないみたい、あの“イケメン”。」
「?イケメン?あんた狙ってる人でもいたの?」
つい、彼女らの会話に耳を傾ける。
「いや、3日前に国が主催してる“カラオケ大会”があってさ。その優勝賞品がここのレストランの“クリスマスディナー券”だったのよ。」
(へぇ、そんなイベントがあったんだ?)



