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「どうぞ、こちらのお席におかけください。」
いかにも高級そうなお洒落なレストランに到着し、コートを脱いで荷物を置く。
場慣れしてない上に、感動と興奮で辺りをキョロキョロと見回してしまう。
「すごいね。夜景が綺麗に見える。」
窓際の席に案内され、外を眺めたランバートが目を輝かせてそう呟いた。
私は、ちらちらと近くのテーブルを見ながらランバートに囁いた。
「すごく素敵…だけど、ちょっと緊張しちゃうね…!浮いてないかな。」
「大丈夫だよ。今日のノアちゃんは大人っぽくて綺麗だし。」
ド直球の口説き文句が飛び出て、動揺してしまう私。
それを見たランバートが楽しそうに微笑んだ。
(すぐに私のことをからかうんだから…!)
店内は落ち着いた雰囲気で、よく見れば若めのカップルもちらほらいる。
中には女子会として食事をしている人たちもいるようで、みんな楽しそうに談笑していた。
(…すごい。みんな、この日のためにずっと前から予約をしてた人たちなのかな…?)
改めてルタに感謝の気持ちが芽生える。
すると、穏やかなピアノの旋律がレストランに流れ始めた。
ふと視線を向けると、綺麗なドレスで着飾った女性がピアノを弾いている。
どうやら、その隣にペアの男性がいるようだが、グランドピアノの蓋に阻まれて顔は見えない。
(珍しいな、連弾なんて…。あの2人も恋人同士なのかな?)



