(何それ…?!)


“ランバートが前に仕掛けた”?

それはいつの話なのだろう?

それに、鉱山中に仕掛けられるほど大量の爆弾なんて、一体どのルートで手に入れたんだ?

と、その時。

私の脳裏にある心当たりが浮かんだ。


『緊急連絡、緊急連絡!東の警備塔に侵入者発見!なお、奴は“爆弾”を所持している模様!』


レガリア本部での館内放送が蘇る。

それと同時に、かつてのイヴァンさんとランバートの会話が響いた。


“おい。何だ、その“大荷物”は。まさか、また本じゃないだろうな?”


“あー。これは、昨日本部に寄った時に、ハロルドにくれるよう頼んでおいた荷物だよ。”


(!まさかあの時、ランバートは本部に侵入した爆弾魔の残した大量の爆弾を譲り受けてたの…?!)


“それ、ぜんぶ本なの?”


“これは、ノアちゃんには、ちょっと“刺激”が強いかもなー。”


ランバートにはぐらかされた記憶が蘇る。

ランバートがサンタさんのように担いでいた袋の中身は子どもたちに送るプレゼントなんかじゃない。

鉱山一つを簡単に崩壊させることができるほどの威力を持った爆弾だったんだ。