大剣のエーテル


ロルフの声が聞こえたと思った瞬間。

通信機から何かの爆発音が響いた。


ドォォオン!!!


連鎖するように鳴り止むことなく爆発音が続く。


ドォン!!ドォン!!!


(み、耳が痛いっ!!)


窓の外を見ると、燃え盛っていた山が黒い煙に包まれている。

それどころか、岩肌が崩れ落ち、どんどん青い海へ吸い込まれているようだ。


「おぉいッ、小僧!アンタ、今度は一体何をやらかしたんだいッ!!」


慌てふためくババ様に、通信機から、豪快にケタケタと笑ったロルフの声が聞こえた。


『んー?俺はただ、団長命令にしたがって、“鉱山に仕掛けられてた爆弾に火をつけた”だけだぜーっ?』


(ばっ、爆弾?!!)


私はババ様から通信機を預かり、ロルフに尋ねる。


「ロルフ!一体どういうこと?!」


すると、数秒後。

通信機の向こうから、信じられない返答が返ってきた。


『だーから、言ったろ?!爆弾に火をつけただけだって!“ランバートが前に仕掛けたやつが鉱山中に山ほどあっから”、一個ずつ着火するのが面倒くさくて山ごと燃やしただけだっつーの!』