大剣のエーテル


ブワッ!!


カイさんの言葉と同時に、彼が紫紺の瞳を輝かせた。

胸元で光るのは、今まで見てきたカケラとはまったく別物の、完全な宝石の形をした“幻夢石”。

闇の魔力を取り込むようにして、カイさんの手の中に“大剣”が現れる。

それはまるで、“ランバートの大剣”。

大きさも形も瓜二つ。

絶句するランバートに、カイさんは無邪気な顔で言い放った。


「どうです?そっくりでしょ?僕はエーテルとしてずっと、ランバートさんのお側であなたが一派を殺すところを見てきたんです。その動きに近づけて剣を振ったら、人なんてすぐに殺せましたよ!」


(!!)


まだあどけなさが少し残る青年の口から語られるのは信じられないほど残虐で、それでいてまっすぐな言葉。


(…おかしい。この人は、どこか“歪んでる”。)


素直にランバートを慕っている様子の彼は、自身が足を踏み外していることにさえ気づいていないのだろうか。

ランバートという憧れの影を追い求めるあまり、その“強さ”に執着しているようにしか見えない。


「ランバートさん!僕、強くなりましたよね?幻夢石のお陰で、あなたの横に並べるくらいの実力を手に入れたんです。もう僕は、団長に守られる価値もないような弱い僕じゃない。…ねぇ、そうでしょう?」


どくん…!


恐怖で、心臓が鈍く音を立てた。


(カイさんは、ランバートを恨んでいるんじゃない。)


グレーの髪の彼を見て、私は確信する。


(今でも、“ランバートに認められたくて”、幻夢石を使い続けているんだ。)