ルタが、子どもたちに声をかける。
「お前たち、どうしてここに?おつかいでも頼まれたの?」
「ううん!ルタにぃに、あいにきたの!」
1番幼い男の子が、にっこりと笑ってそう答えた。
しかし、割としっかりしていそうな6歳くらいのお兄ちゃんが眉を寄せる。
「ちがうだろ。おれたち“ババさま”にルタにぃを呼んでこいって、たのまれたんだよ。」
(“ババさま”…?)
すると、ルタがふぅ、と息を吐いた。
そして、私たちに向かって口を開く。
「ババ様は俺たちの育ての親のこと。…はぁ、仕方ない。すごく気が進まないけど、顔を出しに行ってくるよ。昼には戻るから…」
と、その時。
ルタの言葉を聞いたランバートが、にっ、と笑う。
「そういうことなら、俺たちも行かなくちゃね。」
「は?」
「“おたくのルタ君を預かってます”って、挨拶しなきゃ。」
「24歳の大人を子ども扱いしないでくれる?」
ルタの反論もさらり、と受け流し、ランバートはすっ、と歩き出した。
そして、物珍しそうに私たちを観察していた子どもたちに向かって声をかける。
「俺たち、ルタにぃのお友達なんだけど、ババ様のところに一緒に行ってもいいかな?」
「「「うんっ!!」」」
素直な子どもたちは、満面の笑みで頷く。
不機嫌そうに眉を寄せるルタをよそに、私たちは町の教会へと向かったのだった。



