複数人いるようで、外にいる仲間とこそこそ話している。
「ねぇ、みえた?」
「ううん、くろいふくの人しかみえない…」
「ちょっと、みんなでみてみよ」
そっ、と扉から覗く子ども達は、誰かを探しているようだ。
(か…可愛い。あれでバレてないと思っているのかな。)
会話も全て筒抜けであるが、彼らはちらちらとこちらを見ながら扉に体を隠したままだ。
どきどきしながら彼らを見つめていると、イヴァンさんの隣に立っていたルタが、はっ!と目を見開いた。
「…あいつら……」
(え…?)
ルタが、ぽつり、と呟いた
次の瞬間だった。
「あっ!いた!」
先頭で覗いていた子が、ぱぁっ!と目を輝かせた。
(!)
すると、その合図を待っていたかのように子どもたちが一斉に宿屋に入ってくる。
「ほんとだー!!」
「ほんものー!!」
(わわわ…?!)
どっ、と押し寄せた子どもたちは、わらわらと白衣の青年の周りに集まった。
ほっぺをピンク色に染めてルタを見上げる子どもたちは、まるで“天使の集団”である。
戸惑いを隠せないエーテル一行の中で、ロルフがぱちぱちとまばたきをしながら口を開いた。
「おい、ルタ!隠し子が8人もいたのかよ?!すげぇな、尊敬するぜ…!」
「冗談やめてよ。未婚でそんなぽんぽん子ども作るわけないでしょ、ばかなの?」



