大剣のエーテル


ガタン!!


「「「「?!!」」」」


トロッコが、ぐらり、と激しく揺れた。

ロルフが、きっ!とイヴァンさんを睨みながら声を上げる。


「おいオッサン!運転荒ぇよ!投げ出されるだろ!」


すると、イヴァンさんが眉を寄せながら答えた。


「俺じゃねぇ。…さっきよりも、レールが劣化してるんだ…!」


(…?)


「何それ、どういうこと?」


ルタが呟いた瞬間、トロッコがガタガタと再び揺れ始める。

どうやら、レールの上に砂利やら、岩やらが乗っているせいのようだ。

やけに不安定になった道に、全員が顔をしかめる。

保護者組が、ぼそり、と呟いた。


「…ルタ。そういや、この鉱山、長い間人が出入りしてないんだったな。」


「…ランバートが言うには、そうらしいね。」


雰囲気の変わった彼らに首を傾げると、ロルフが何かを思い立ったかのように通信機を取り出す。


…ピリリリ、ピリリリ


プツ、という音が聞こえた後、通信機から聞こえたのは聞き覚えのある太い声だった。


『ロルフの兄貴!どうしたんスか?!兄貴から連絡なんて、嬉しいっス!』


通信相手は、ハロルドさんのようだ。

秒で通信機に応じた彼に、ロルフは尋ねる。


「なぁ。本部の西にあるデカい鉱山のこと知ってるか?」


『あぁ!一般人立ち入り禁止の鉱脈ッスね?それがなにか?』


ロルフは低い声で続ける。


「お前、その鉱山がなんで立ち入り禁止になったか知ってるか?」


(…?)


ぱちぱち、と瞬きをしたその時。

通信機の向こうから、ありえない返答が聞こえた。


『あは、兄貴。それは“危険だから”に決まってるじゃないっスか!そこは半年前くらいに落盤事故が起きて、レールが途中で途切れてるんっ………』


ブチッ!!


最後まで聞かずに一方的に通信を切ったロルフ。

いつもはその行為に怒る保護者組でさえ、黙ったままだ。

その理由は私にもわかる。


“レールが途中で…”