大剣のエーテル


彼の翡翠の瞳に宿るのは、ほのかな熱と色香。


…コツ。


ランバートが椅子から腰を上げ、一歩一歩、私に歩み寄る。


…ドサ


ランバートが、動けば肩が触れるほどの近さで私の隣に座った。

ギシ、とベッドが軋む。

その瞬間。

ランバートが、流れるような動作で私の腕を掴んだ。


「っ!」


短く息をしたその時。

ランバートが、ぐっ、と私へ体を預けた。


ドサッ!


あっけなくベッドに押し倒された私の腕を、ランバートがシーツに縫い止める。

目の前に見えるのは、私だけを映した翡翠の瞳。

間近にある整った彼の顔に、どくん、と胸が高鳴った。


「…俺は、“こういうこと”しないと思った…?」


低く聞こえたその声と吐息は、私の耳をくすぐる。

ぞくり、と甘い痺れが体にはしった。

するり、と絡まりあう2人の指。

ランバートから、ほのかな熱が伝わってくる。

いつものランバートと違う、大人びた彼の仕草に頭が追いつかない。


「…ラン…バート…?」


掠れる声で彼の名前を呼ぶと、ランバートは、わずかに目を見開いた。


「…!…あー…まずい…。」


ぼそり、とそう呟いた彼は、ゆっくり私から離れると優しく言った。


「…ごめん。変なことをするつもりで来たんじゃないから。」


「“変なこと”って…?」


「…イヴァンに怒られちゃうようなこと。」