ランバートは、ぽうっ、と翡翠の瞳を輝かせて言葉を続ける。
「魔法使いが唱える魔法は、他者にしか効かないんだ。ルタは氷の魔法を使っても寒く感じないし、イヴァンはバチバチ雷を放っても痺れない。…俺が俺自身の魔法陣を砕けないのと同じくね。」
(なるほど…。自分自身の魔力で傷つくことがないようになってるのね。)
つまり、私を傷つけようとした魔力が消えたのは、それが奪われた私自身の魔力だったせい、ということだ。
その時、私はふと今までずっと疑問に思っていたことを口にした。
「ねぇ、ランバート…一つ、聞いてもいい?」
「ん…?なあに?」
ふっ、とこちらを見た彼に、私は続ける。
「ランバートは、どうして大剣で戦うの?魔法陣を砕くあなたの魔法は、攻撃魔法よりもよっぽど強いと思うわ。たとえ攻撃魔法を使えなくても、大剣なんていらないと思うけど…」
するとランバートは、はっ、と目を見開いた。
そして、何かを考え込むように視線を逸らす。
「…俺は、あんまり魔法を使いたくないんだよ。」
(え…?)



