つい、心がきゅん、として、じれったい感情に襲われていた
その時だった。
「…ん。」
「…え?」
ふいに、目の前に手を差し出された。
(…握手かな?親交を深めた記念に…)
反射的に手を握ると「ばか。そうじゃないでしょ。」と、さっ!と振り払われた。
状況が飲み込めずにいると、彼はさらり、と爆弾発言を口にする。
「“治療費”。」
「とるの?!!!」
「当たり前でしょ。何で俺が無償で仕事をしなくちゃいけないわけ。…ってか、早く服着て。目のやり場に困る。」
ズバッと言われたセリフに、私は、はっ!として素早くシャツのボタンを留める。
羞恥心に駆られながらも、私は動揺して尋ねた。
「えっと、ちなみにおいくらぐらい…?」
「あんたの背中の湿布、俺が調合した特注品だから。占めて、これくらい。」
ルタは、表情を変えずに3本の指を私に見せる。
「300…?」
「その10倍。」
「えっ?!」
いくら何でも高いような…、と反抗しようとすると、ルタは救急箱を片づけながら言った。
「俺はたとえ、エーテルの男共の治療をした時だって金とるからね。まぁ、一応“エーテル割引”はあるけど。」
「私は、エーテルじゃないから対象外なの…?」
「そうだね。残念。」



