修学旅行はあっという間に終わり、いつもの日常に戻る。

「おはよう、ゆうき君!!」

ゆうきが歩く度、女子の可愛らしいソプラノボイスが聞こえる。

男なら誰もが羨むような光景。

「おはよう」

ゆうきは笑顔でそれに答えた。

しかし由良の姿を確認すると足早にそっちへ向かった。

「おはよう、由良」

「あ、おはよう」

和やかな雰囲気が二人を包む。

傍から見れば微笑ましい。

しかしそれを見ていた女子生徒の一人がポツリと呟いた。



「最近、ゆうき君変わったよね」