「終わったよー!」
私がそういったのは30分後だった。
「…合ってる…」
「ほかは?」
私は久しぶりに触ったパソコンが楽しくて、まだやりたかった。
「今日はもう終わり…」
「じゃあ、採用??」
私は言いって言われるだろうと思って、ワクワクしていた。
「…んー…条件がある。」
なんだろう?
「まず、仕事は家でやること。
会社には、用がある時しか来ちゃダメ。
それと、絶対に無理しないこと。
あと、美味しいご飯を作ること。
これ、守れるか?」
家でやるって言うのは、きっと禅の会社にも男の人はいるから、私を思って言ってくれた事だろう…
その後もだと思うけど…
最後の美味しいご飯って言われた時は吹き出しそうになった。
でも、仕事して、家のことが疎かになるのはやりたくない。
「守るよ!だから…!」
「よし、分かった。採用!
じゃあ、買いに行くぞ。」
「え?なにを?」
「藍羅のパソコン。」
え?
買うの?
お下がりとかでいいのに…
「仕事で使うんだから、いいのじゃないと困る。」
そう言って、その日のうちに性能がいいパソコンを買って来た。
…値段は知らないけど、たぶんすごく高いと思う。
値段には触れないようにしようと思いながら、私はこの日から仕事を始めた。