時は2017年 5月中旬 桜が散り始めた頃

私 九ノ瀬 香 は高校生活に慣れ始め 、
いつも通り電車の時刻ギリギリに家を出て、
いつも通り遅刻ギリギリの電車に乗った。


その日は雨が降っており
気分も上がらず 1人寂しく登校していた。


その時 前を歩いている人が同じ高校の制服を着ていることに気がついた。

_____遅刻仲間ッ!!

こんな時間に登校する人は今まで私くらいしかいなかったのに…

どんな人なのか気になってしまい、
恐る恐る顔を覗いた。


「……ッ!!////」

バッチリ。

なんと、目が合ってしまった。
スラッとした容姿、風になびく真っ黒い髪、スッっと通った鼻筋、吸い込まれそうな黒い瞳……

_____全てが私のタイプだった。

私は恥ずかしくなり小走りでその場から離れようと学校へ急いだ。