きみの知らない物語




うん、分かってしまった


やっぱり桃原の好きな人は奏だ




まあかっこいいし、何でもできるし、

奏なら納得


奏なら、奏や蓮なら譲るんだけど


“いい加減好きな人教えろよ〜”


“あー安心しなよ、桃原さんじゃないから”


“なっ!なんで俺が桃原好きなの知ってんだよ?”


“ふーん、やっぱそうなんだー”



奏には別の好きな人がいて



だから絶対譲らない、絶対泣かせない



絶対俺に振り向かせてみせる



「何その難しい顔」


前の席の蓮からはいっとプリントが回ってきた



「な〜俺のいいとこってどこ?」



こんだけ諦めないのはしつこいか

いや、もしかしたらもうストーカーか?俺


「急にこえーな


んー男らしいとこ」



「あと諦め悪くて絶対やり通すとこ」

呆れたみたいに笑ってるのが背中越しに分かる



そうだ、俺は諦め悪い


だからごめんな嫌がられるまで頑張らせて










あとで後悔しても知らないからな、奏