腹黒王太子の華麗なる策略

「今夜は月が綺麗だから、外に散歩に出かけよう。ここにいても落ち着かないだろ?城中の者が聞き耳立てているからな」

クリスは私にマントを羽織らせると、私の手を取り窓を開けた。

「モコ、頼む」

クリスの声でモコは窓の外に飛び出し、聖獣に変身。

「さあ、行こう」

クリスに手を引かれてモコの背に乗る。

彼が言うように今夜の月は満月で、モコに乗っていると、月を近くに感じた。

月が大きく見える。

「わあ、綺麗!」

私が目を輝かせながら微笑むと、クリスは私の頰に顔を寄せた。

「やっと笑った。今日はずっと青白い顔してたからな」

クリスの気遣いが嬉しかった。

「ありがとう、クリス」

クリスに顔を向け心からお礼を言えば、彼は優しく微笑んだ。