腹黒王太子の華麗なる策略

ああ〜、私って根性なし。

自己嫌悪に陥らずにはいられない。

コレットが部屋をノックし、中に入るが、幸いまだクリスはベッドにいなかった。

その代わり、真っ赤な薔薇の花びらがベッドに撒き散らされていて、思わず引いてしまった。

なんか生々しい。

これではまるで〝初夜を楽しんでください〟と言っているようなものではないか。

これはきっとコレットの仕業なのだろう。

「初めてなんだから優しくしてもらいなさい」

コレットは、私にウィンクして部屋を後にする。

ベッドでクリスを待つのが普通なのかもしれないが、それだとどうぞ抱いてくださいと自分から言っているような気がしてはばかられた。

ベッド以外の居場所を探して部屋の中をウロウロしていたらドアが開いて、クリスとなぜかモコが入って来る。

初夜なのになんでモコが一緒なの?

呆気に取られる私を見て、クリスはクスッと笑った。