腹黒王太子の華麗なる策略

馬車でのパレードや城のテラスでのお披露目と次々と予定をこなして、その日を無事に終えた。

いや……まだ終わっていない。

コレットに手伝ってもらって湯浴みをして、絹の糸で作られた白い寝間着に袖を通した。

銀色の糸で刺繍が施されていてとても高価なものだとわかる。

これを着るということは、これからクリスの寝室に行って初夜を迎えるということで……。

どうしよう〜!

また式とは違う緊張が私を襲う。

「いよいよね。しっかり女になってきなさい」 なんてコレットが余計なことを言うものだから、ますますドキドキしてきた。

コレットの後に続いてクリスの寝室に向かうが、変に喉が渇いてきて何も話せない。

出来れば回れ右をしてこの状況から逃げてしまいたい。

クリスにどうして抱いてもらえないのって……一時期あんなに悩んでいたのに、いざその時が来たら尻込みしてしまう。