腹黒王太子の華麗なる策略

ラルフ宰相は楽しげに目を細める。

こ、こ、子供〜!

ラルフ宰相の発言に私は目を丸くした。

今日が結婚式なのに、もう子供の話になってる!

私がひとり青くなっていると、またドアをノックする音が聞こえて、今度はクリスが入ってきた。

彼は濃紺の生地に鷹の刺繍が金糸で施された正装に身を包んでいる。

ほうーっと思わず見惚れていたら、クリスが私の元にやって来て左手を取った。

そして、彼は顔を近づけて婚約指輪に恭しく口付ける。

「とても綺麗だ」

クリスは私を見て満足げに目を細めた。

「クリスの方が綺麗だよ」

私は嬉々とした目で言った。

あ〜、この彼の姿を何かに残せたらいいのに。

私を褒めてくれるのは嬉しいが、今日のクリスの格好良さはまた格別だ。

うっとりとクリスを眺めていたら、彼が私の顎をクイと掴んで甘く口付けた。