腹黒王太子の華麗なる策略

物音を立てないようにそっと後ずさりして、物陰に隠れながら移動し、城門を目指す。

城を出たら、街に買い物に行く振りをして門番の前を通り抜けた。

「よし。ここまでは上手くいったわね」

門番の姿が見えなくなると、キョロキョロと辺りを見渡し、人がいないか確認してモコに声をかけた。

「モコ、お願い」

私の声でモコはニャーと鳴き、聖獣に変身。

モコの背に乗り、その背中を優しく叩く。

「オリン山へ行って」

モコがゆらりと浮き上がって空を飛ぶ。

最初は下を見ると怖かったけど、今回は三回目とあって空を飛ぶのもだいぶ慣れて来た。

王都を越え、海を越え、まっすぐモコはオリン山へ向かう。

すると、高くそびえる雪山が目の前に迫った。

モコはなぜか山の麓に下りて私を下ろす。

雪が吹き荒れ、前が見えない。