腹黒王太子の華麗なる策略

「コレットに似合ってるね」

コレットを褒めると、彼女は美しく微笑んだ。

「今度、アンにもやってあげるわ」

「うん、楽しみにしてる」

笑顔で頷き、コレットと別れて自室に戻る。

クリスのこともあったし、ひょっとしてコレットも悪魔と契約したのかと心配になったけど、違っててよかった。

コレットの爪は全部が赤く染まってるもんね。

そのことにホッとして、旅支度をする。

旅支度をするといっても、今回はモコが空を飛べることがわかっているし、モコの背に乗ればオリン山まではひとっ飛びで行けるから食料は持っていかない。

「日が沈むまでには帰って来られるよね、きっと」

あとは雪が心配だけど、インヴァネスは常春の国で気候が温暖。

だから、防寒の服なんて持っていない。

雪の冷たさをこの時の私は甘く見ていた。