腹黒王太子の華麗なる策略

だから、私もディオンと小さい頃は一緒に遊んだし、よく知っている。

「ひどく慌てた様子でクリスの部屋に入って行ったよ。そう言えば、手に書状を持っていたっけ」

そう伝えると、ディオンは片眉を上げた。

「書状?……厄介事でなければいいがな」

「この時間に書状が届いたのだとすると、きっと早馬で使者が来たんだよね?只事じゃなさそう」

インヴァネス王国は世界で一番の強大な国。

その領土は大陸の半分を占めて、国は豊かだけど、近隣諸国が攻め入ることもしばしば。

でも、クリスが天気や地形を上手く利用し、国を守ってきた。

戦争とか物騒な話にならないといいな。

クリスの体調が心配だ。

戦争が終わると、かなり消耗するのか数日間寝込むんだよね。

「そうだな……って、お前なんか髪乱れてねえ?それにその首筋の赤いあざ何だよ」

「え?首筋のあざ?別に痛くもなんともないけど」