「それでだ。そろそろなんじゃないか?」 親父が俺を見る。 そろそろ、か。 「あぁ。俺達は近いうちに動く。」 尊を探しているのもわかっている。 榊組には尊を渡さない。 「やっぱりか。いつでも言えよ。」 「あぁ。ありがとう。」 親父に礼を述べ、この部屋から出ていく。 朝から妙に嫌な予感がしていた。