「あの花はね蓮よ。綺麗でしょう。」 いつの間にか足を止め、その花に魅入っていた私に気づいたお母さんが花の名前を教えてくれた。 ....蓮、か。 綺麗な花だ。 月明かりを受けたその白い花弁は儚げでしかしどことなく強いものがあった。