木岡先生と初めて会ったのは、去年の冬。
私たちが2年の頃、先輩も引退していて、最上級生としてクラブを担っていた。
その時、監督がある男の人を連れてきた。
スーツを身につけたその人は、足がすごく長くて、細くて、
30て前くらいの男性。
ホスト…まではいかないが、顔がキリッとしていた。
集合をかけられる前に、みんな監督の前に円になって集まった。
『これからソフト部のコーチとして来てくれる、木岡先生だ』
ルックスがいいからかみんなワイワイしていて、
監督も静かにせんか〜と注意をしたくらい。
静まり返って、監督に一言と言われた木岡先生は、
『木岡と言います。これから、よろしくお願いします』
パチパチパチ
『先生何歳なんですか?!』
横にいた文香が唐突に聞いた。
周りは、何聞いてんのよ!と、
まるでアイドルに話しかけてるように、
キャッキャしていた。
私も、先生でも狙ってんのか?(笑)と
心の中で思って、笑っていた。
木岡先生はどんな顔してるんだろう。
と、チラッと顔を見ると、
『25です』
体が凍りついたようだった。
一瞬で、
笑顔が消えた。
むしろ、笑えないと思った。
笑ってはいけないと思った。
先生は、
全く笑っていなかった。
照れた顔、笑った顔、ひとつせず、むしろ私たちを見下すような顔。
周りは、
なんとも言い難い先生の表情に
気づいていないのか、まだケラケラと笑っていた。
私、この人苦手だ。
それが木岡先生の第一印象だった。
