「今度はどこに行くの?」
日が落ちるのも早くなってきたこの頃。
少し薄暗くなり始めた頃に、辿りついたのは湾岸エリアの外資系ホテルだった。
「今日は、ここに泊まるから。夏美ももう覚悟、出来ただろ?」
そう、柔らかな笑顔で問われれば、私は真っ赤になりつつも頷いた。
そうか、気付いてたか。
私がもうその事に対して、怖いと思ってないことを。
あれだけ、自分からも甘えに行けば気づくか。
日々を思い返してまた赤面しつつ、ホテルのフロントから鍵をもらい移動した。
荷物は今日買ってくれたディナー用のドレスと明日着て帰る綺麗めコーデの一式だった。
たどり着いた先の見たこともない部屋の作りにビックリして振り返り明さんを見ると、
「スイートルームだからな、眺めいいだろ?」
一泊いくらよ?!と思わないでもない庶民派な私だけど。
もう、突っ込むまい…。
明さんが私のことを考えて用意してくれたんだ。
今日をしっかり楽しまなくちゃね。
そうして、買ってきたドレスに着替えるとまたメイクを直して、髪型もハーフアップからアップにしてくれた。
そして、予約していたフレンチのお店で楽しくディナーを食べ終えてデザートの時
出てきた小さなホールケーキに
『Will you mary me.』
「俺の残りの人生を共に過ごしたいのは夏美だけだよ。俺と結婚して下さい」
そう言って、さっき買ってくれた婚約指輪を差し出される。
「はい、よろしくお願いします」
こうして、私の左手薬指にキラっと輝く指輪が嵌った。
「返品不可だぞ?」
「それはこっちのセリフです!」
クスクス笑いあって、二人でケーキを食べた。
部屋に戻って交互にシャワーを浴びた。
「ごめんね、待たせちゃった?」
「いや。こっちにおいで、夏美」
その手を取ると、グイッと引かれてその胸に飛び込むようになるも、揺るがずしっかり受け止めてくれる。
「夏美、愛してる」
キスの雨の隙間に私も
「愛してる…」
そう返した。
初めての私を気遣ってゆっくり優しく解されて、溶けるような心地の中、私達は一つになった。
痛みがない訳では無いけれど、それよりも満たされていく思いに自然と涙が零れ落ちる。
それを見て明さんは
「痛いのか?」
と苦しげに聞いてきたけれど、



