お互いの気持ちを伝えあって、その後はちゃんと仕事場では一線を引いてくれるようにはなった明さん。


家では相変わらずくっつきっぱなしだけれど、それはそれで幸せで。
私はこんなに穏やかに流れる時を好きな人と過ごせることを噛み締めて、日々を大切に過ごしていた。

たまにみんなで家で集まって、ご飯を食べるのは相変わらず。

そこには由香里も来るし、いっちゃん、レンちゃんにさっちゃんは仕事場は一緒だし、住んでるところも近いからちょこちょこご飯は一緒に食べる。


しかし、このメンバー相手には明さんも気遣いせずに普段二人でいる時と同じようにイチャイチャするので申し訳ない。

でも、みんなに聞くと

「やーっとくっついたものね!」といっちゃんは言うし。

「これだけ歳の離れた彼女は猫っ可愛がりよね!」とレンちゃんも言う。


「明が溺愛体質だったのは意外だけど、まぁ夏美が幸せなら良いわ」と言うさっちゃん。


「あーー!私も彼氏欲しいよ!」はもちろん由香里です。


こんなふうに周りにも受け入れられ、見守られながら私と明さんの交際は順調だった。


イチャイチャも甘さも増してく日々。
寝起きも一緒だ。


ある時こんな私たちを見て


「もはや、海外の夫婦かカップルのようなイチャイチャっぷりよね!ご馳走様!あたしも彼氏作ろ!」

と言ったのはまごうことなく、さっちゃんです。


そうして穏やかに過ごす日々に忘れてた訳では無いのだけれど、そんな日々をかき回す存在がやって来たのは、季節が秋に変わった頃の事だった。


そう、私にとっての最後の嵐。


そして、何故か現れた途端、壁になっていくという。

今まで会うことのなかった、父親の登場である。