今日は二人とも外に仕事に行ってるので私が先に帰りご飯を作っていた。

そろそろ出来上がる頃


「ただいま！なっちゃん、帰ってる？」

「さっちゃん、おかえりなさい。ご飯もうすぐ出来るから着替えてきたら？」


リビングからキッチンに顔だしてくれたさっちゃんにそう言う。

「じゃあ、着替えてくるわ。」


とさっちゃんは自分の部屋へ向かった。


そのまま準備してダイニングテーブルにご飯を並べて残ってた片付けをしていると玄関の開く音がした。


「ただいま、夏美！居るかしら？」


「あっちゃん！おかえりなさい。」

出迎えに行くと


「わぁ！ホントに綺麗な色の瞳ね！玲司が見せてくれた写真にそっくりだわ！これは繋がり感じるわけよね」


いきなり出会い頭にそんなこと言う綺麗な女の人。
会ったこともないのになんの話か分からない。

それに、雰囲気だけで分かる。
あっちゃんとの距離が近い。
何が何だか分からない私に

「ごめんなさいね、夏美。仕事終わりにコレに捕まって。何がなんでも夏美に会わせろってうるさくてね」

疲れきった顔で言うあっちゃん。
そして、思い至る。

「あっちゃんが今日行ってたのって〇×テレビだったよね？」

「えぇ、そうよ。この人はそこのディレクターでね。森口友実子って言うのよ。大学の後輩でね。しつこくて仕方なく連れ帰ったんだけど･･･。夏美？！」


私の顔が険しくなったのが分かったのか、驚くあっちゃんを尻目に森口さんは

「あぁ、話しは一応本人に伝わったのね。それなら話しは早いかしら。あなたの父親だと名乗る人があなたを探して会いたがってるわ。ぜひ会ってみない？」


そうにこやかに伝えてきた。

その時に後ろからさっちゃんが来る。


「あら、友実子が一人で来るなんて珍しいじゃない。って何があったの？」


場の空気がおかしい事に気付いたさっちゃんが問いかける。