「なるほどね!そりゃ体に合わないんだから飲まないのが正解ね!それなら私と色々食べましょ!」

「うん、レンちゃん!」


そんなレンちゃんとの会話をニコニコ聞きながらあっちゃんも、少し飲みながら食べている。

あっちゃんもお酒はたしなむ程度でそんなに飲まない。
強くないからって言っていた。

こっちはこっちで三人で料理の話をしつつ食べたりして、食事がなくなる頃には今度は六人で話していた。


「あたし、由香里ちゃんとなっちゃんの出会いを聞きたいわ!」


そう言い出したのはさっちゃん。


「それ聞きます?やっぱり気になります?じゃあ話しちゃいますよ!」



そうして由香里による私との出会いの話が繰り広げられる。
話が終わると、さぁ大変。
オネェ軍団怒る、怒る。


「なっちゃん、こんなにいい子なのに!!なんて奴らなの!!」


「でも夏美もそんな輩はスルーしてたんですよ。悲しいけど慣れちゃってたんでしょうね。だからなんか見てて悔しくて、腹が立って。声掛けに行っちゃったんです」

フフっと笑って話す由香里。

思い出すのは初めて話しかけられたあの日。

入学から一ヶ月ほどたったゴールデンウィーク明けの学校のカフェテラスでの出来事。

その日どうしても目の調子が悪かった私はメガネで過ごしていた。
それがその時に目立つ女子グループに目をつけられた理由。
私の目は日本人にはあるまじきブルーと淡いグリーンのオッドアイなのだ。
髪も染めないで焦げ茶のブラウンのため、なかなかその目では馴染めないと中学に上がる頃に養護施設の先生方も考えてくれて。
少しでも過ごしやすいようにとカラーコンタクトを使って黒目に見えるようにした。

そこからの過ごしやすさと言ったら…。

その後はずっとそうして過ごしてきたのに、その日はどうしても目の調子が悪く、コンタクトを入れられずメガネにした。

普段隠していたそれを隠さなかった。
それが仇になった…。