「じゃあ、とりあえず由香里の伝説ね!」

何とか主導権を握ろうと話し始める。

そして話終われば、そっからの二人はますます絶好調だった。


「本当にゲスな男ってどこにでも居るのよね!嫌になるわ!」

そう吐き捨てながらワイン飲むさっちゃん。

「本当に!ゲスな輩って居るんですよ!まぁ、沈めてやりましたけどね!」

いい笑顔でビール片手に親指立てる由香里。


「流石ね、由香里ちゃん!よし。次はいいやつ開けちゃお!」

そう言ってポーンとコルク栓抜いて、今度は二人でシャンパン飲み始めた。

これ、私が居る必要あるの?
二人は意気投合してじゃんじゃんと飲んでるし…。


そんな訳でキッチンに行くと、かなりの手際の良さで調理しているあっちゃんがいた。

「あっちゃん、こっちの使い終わったの洗うね!」

そう声をかけてシンクに置かれた洗い物を洗い始める。

「あら、夏美?今日は手伝わなくて良いって言ったじゃない?」

そう言われたので、リビングの二人を見つめつつ言った。


「あれ、見て?」


シャンパンをワイングラスで豪快に飲みながら、ケラケラと笑いチーズをおつまみに飲んでる二人を見つけたあっちゃんは、あらまぁという顔をした。


「あー、あの二人同類だったのね。じゃあ助かるからお願いするわ」

そう苦笑して言われたので、私はニッコッと笑って答えた。

「うん!任せてね!」


片付けや簡単な手伝いをしてご飯が出来上がる頃。

『ピンポーン』


部屋のインターホンが鳴るので確認すると、ペントハウス用のエレベーター前にレンさんとイチさんが並んでた。


「はーい!ロック解除しましたので乗ってきてください」

そう伝えると二人乗り込んだのを確認して戻った。


「あっちゃん、いっちゃんもレンさんと一緒だったよ?」

「大丈夫、呼ぶように言っといたから二人の上がりが近かったからね」


そう言われて確かにいっちゃんも下で夕方に着付けしに行ってたんだった。

「そっか。今日は賑やかになりそうだね!」

「そうね、たまには良いでしょ?」

「うん!」

そうしてダイニングにご飯を並び終わる頃いっちゃんとレンさんもやって来た。